Portfolio

Gravity and Grace / 2023

2016年に初めて発表された〈Gravity and Grace〉シリーズの、最新バージョンが展示されています。さまざまな動植物からなる文様を施された大きな壺から放たれる強烈な光と、それが生み出す影。ここで大巻は、原子力が引き起こした未曽有の人災に、核分裂反応の爆発的なエネルギーの象徴とも言える、最大84万ルーメンにも達する強烈な光で応答しています。大巻は、この魅惑的な光と、そこに文字通り吸い寄せられる人々姿を通じて、エネルギーに過度に依存した今日の社会を批評しています。 作品のタイトルは、フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユの箴言集『重力と恩寵』に由来します。ヴェイユによれば、重力によって縛られた私たちは、真空を受け容れることにより、神から恩寵を得られるといいます。
(展示配布リストより抜粋)

展覧会:大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ
会場:国立新美術館 / 東京
年:2023年
素材:鉄、ウレタン塗装、ステンレススチール、LEDライト、その他
サイズ:
[作品] φ 400 × 700 (cm)
[展示空間] W 7.8 × D 48 × H 8 (m)

写真:木奥 惠三
音 : 井川 丹
詩:関口涼子

back