絶・景
絶景とはすばらしい景色のことです。しかしこの展示では、絶なる景を生み出しています。
「絶」という字は、糸と刀からなり、糸を刀で切る意を表します。
その意味は、断ち切る、中断する、とどめる、こばむ、たやす、ほろぼす、きわめる、かけはなれる、わたる、よこぎる、などであり私たちが置かれた状況の多くを示しています。
また、「景」という字は、区切られた強い光、転じて光によってできる「かげ」の意を表し、ひかりとともにかげという両義性を持っています。
無の対立を超えた絶対無、陰と陽とが互いに相手を飲み込もうとする太極/無極という東洋の思想と場の量子論を背景に「真空のゆらぎ」「言葉の無い予言」「罪の無い破壊者」の3つの景をつくりだしました。
すべてのゴミを燃やして人工的に生成されたスラグによる時の大きな流れと、私たちが気付かずに作り出している地平は、身に迫る詩的体験をもたらします。
展覧会:環境展「絶・景−真空のゆらぎ」
会場:トーキョーワンダーサイト渋谷/東京
年:2009
文:トーキョーワンダーサイト